子どもの医療費助成は一般的となりましたが、子どもは突発的な病気やけがなどで助成があっても医療費がかさむものです。大人には医療費助成はありませんから、一度病院に行くだけでも痛い出費だと感じられることはよくあることですよね。
ひとり親向けに医療費の助成があるのをご存知でしょうか?
ひとり親家族等医療費助成制度とは
医療費助成制度は、各自治体が行っており、地域によって少し違いはありますが、子どもが病院で治療や診察を受けた際の医療費や薬代が免除され、また親の医療費も助成されるので家計には大変助かる制度になっています。
この制度にも所得制限があるので、制限を越える所得のある人は利用できませんが、児童扶養手当を受け取っている方はは該当することが多いようですので、忘れずに手続きをしておきましょう。
ひとり親で医療費助成になる対象
医療費助成の対象になる人の条件は以下のようなものになります。以下の全ての条件を満たしているひとり親が対象となります。
所得が基準額以下のひとり親
年間の手取り収入が、自治体が定めた額よりも下回る人が対象になります。この収入には養育費も含まれているので、養育費の8割を加えて計算されます。子どもの人数に応じて変わるため、子どもが多いほど自治体の定める額が上がることになります
扶養親族等の数 | 0人 | 1人 | 2人 | 3人 | 以降1人につき |
---|---|---|---|---|---|
本人限度額 | 192万円 | 230万円 | 268万円 | 306万円 | 38万円加算 |
養育者、配偶者、扶養義務者の限度額 | 236万円 | 274万円 | 312万円 | 350万円 | 38万円加算 |
子どもが18歳未満であるひとり親
生活保護を受けていないこと
子どもやその親が生きていること
ひとり親向け医療費助成はどのくらい受けられるのでしょう?
住民税が課税されている世帯であれば1割負担になります。また、住民税非課税世帯であれば、全額助成されます。ただし、1割負担の場合は、助成金額に限度があります。外来で受診する場合を考えると、月に1万2000円、世帯で4万4000円までになります。
助成の対象になる医療費
医療費といっても、いろいろなものにかかってきます。ひとり親向けの医療費助成となる対象項目は以下のとおりです。
ひとり親向けの医療費助成となる対象項目
・外来の診療費
・処方された薬代
・処置や手術などの治療費
・治療に必要な包帯代など
ひとり親向け医療費助成の申請方法
ひとり親家庭の医療費助成制度を利用するには申請が必要になります。基本的に、お住まいの自治体の役場の窓口で申請します。申請するには、以下の書類が必要です。
申請に必要な書類
・申請者と子どもの戸籍謄本
・申請者と子どもの健康保険証
・前年度の所得が記入されている住民税課税(非課税)証明書
・児童扶養手当証明書
・身元証明(パスポートや運転免許証)
念のため印鑑があると安心です。医療証の発行までに受付後、1カ月程度かかることがあります。この医療証がないと、医療機関で割引を受けることができませんので注意しましょう。
更新の手続きについて
「ひとり親家庭等医療費受給者証」は1年に1回更新手続きが必要になります。更新月はバラバラになっており、助成を受けている方のところには案内が郵送されてきますので、同封されている書類に記載がある必要な書類を持参して更新手続きを行うことになります。
まとめ
ひとり親家庭、とくにシングルマザーの家庭では医療費も大きな出費になります。「ひとり親家庭等医療費助成制度」はシングルマザーの家計を支援してくれる便利な制度です。
制度は全国で実施されていますが運営は各自治体です。助成の内容や資格審査に必要な書類も、各自治体で決められていますのでお住いの市区町村窓口に相談してみることをおすすめします。
離婚後、お金に困らないためにも
いくら医療費が安くなる助成制度があるからといって、自分が病気になったりすると仕事に支障をきたしたりして生活が不安になるものです。
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